【連載5】気持ち悪くなったらどうしよう

この記事を書いている人
山口健太(やまけん)
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。

自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。年間延べ1000人以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。活動はこれまで、日本経済新聞、Yahoo!ニュースなど、多数のメディアでも紹介される。

著書に『会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと(内外出版社)』などがある。

こんばんは、山口健太です。


新刊、
『会食恐怖症が治るノート』
発売記念連載の5回目となります。


ありがたいことに、
ノートに取り組んでいる方も
どんどん増えてきているようです!



https://twitter.com/suzuri3pm/status/1239833650457219072




今日は、

「吐いたらどうしようタイプ」

にフォーカスを当てて、
克服のヒントをお伝えしていきますね!



その前にお知らせで、
来週の26日(木)の21時から、

「ライブ・カウンセリング」

という新しい企画をやります。


皆さんのお悩みに
直接回答する企画です!

詳しい参加方法などは、
追伸を読んで頂ければ幸いです。



では、本題へいきましょう!


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3つのポイント!
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前回(4回目)は
「克服のための行動」として、

”敢えて○○する”

というような方向性の行動を
スモールステップで行う大切さについてお伝えしました。



今回は予告通り、

「吐いたらどうしようタイプ」

について詳しくお伝えしていきたいと思います。



まずおさらいですが、
吐いたらどうしようタイプとは、

気持ち悪くなることが怖くて、
日常生活に支障が出ている
「嘔吐恐怖(症)」が絡んでいて
会食に行けない場合をさします。



簡単に言うと、

「吐くこと(気持ち悪くなること)が異常に怖くて、会食などの日常生活に影響が出ている」

と言う感じなので、

「症状として吐き気がある」

というだけでは、
吐いたらどうしようタイプには
該当しないのでご注意くださいね!



さて。
タイプの説明はこれくらいにして、

「吐いたらどうしようタイプの人が、どうしたら良くなっていくか?」

についてお伝えしていきましょう。


1.行動
2.考え方
3.環境

それぞれポイントがあります。



【1.行動】

まず行動面としては、

「安全確保行動」

と呼ばれるものを
スモールステップで少しずつ
手放していくことが推奨されます。



治るノートをお持ちの方は、
26~27ページあたりを読んで欲しいですが、

それは例えば、

・ビニール袋を常に携帯する
・脂っぽいものを極力避ける
・フリスクみたいなタブレットのお菓子を常に携帯する

みたいなものですね!


こういった事前の対策をすることで、
吐き気をおさめることができたり、
吐き気が起きないという身体の状況を
作りやすくなるわけです!


ただ一方のデメリットとして、

「○○をしたからこそ、吐かなかったんだ」

という形で、
自己効力感みたいなものを
感じにくいというものがあります。



さらにそれだけではなくて、

「その事前の準備をしないと不安」

という事にも繋がっていきますし、
さらにそれだけではなく、

「その準備ができなかったときは、不安がさらに大きくなる」

という事にも繋がってしまいます。



いつもは補助輪があって自転車に乗れていた子にとって、補助輪がないと怖いですよね!


それと似ています。


ただ、
少しは日常生活の助けになったりするので、
自分の体調と様子を見ながらも、
少しずつスモールステップで手放していきます。



目安としては、

「この対策を手放すのは、絶対無理!!!」

と思うものは、まだ手放すには早いです。


「多分、手放しても大丈夫だと思うけど、不安だな〜」

くらいだったら、
手放していきます!


これが行動面で大切な事です。


ここから後半になるにつれて、
重要度が上がっていきます。


【2.考え方】

次は、考え方です。


いつもお伝えしている通りで、
考え方というのはとても重要です。


前向きな考え方を身につければ、
それは不安が強くなる事に直接繋がります。



たとえば、
このケースで代表的なものとしてよく挙げる例は、

「自己評価の仕方」

ですね!



たとえば、
あなたが勇気を出して会食に行った時に、
やっぱり気持ち悪くなったとします。


その時に、

A.「気持ち悪くなってしまったからやっぱりだめだ」なのか?

B.「気持ち悪くなったけど、いつもなら避けている場所に行けた!成長した!」なのか?



どちらが克服していけそうかというと、
やっぱりBと感じる人が多いと思います。



とはいえ、

「そういう風に考えられたら、楽なんですけど、それが難しくて…」

と思う人もいるかもしれません。


しかし!

そう感じるのは当たり前ですし、
前向きな考え方ができない自分を、
責める必要なんてありませんからね!


考え方はいきなり変えるものではなく、
少しずつ変わっていくものです。


そもそも、
すぐに不安が思い浮かぶ人は、
頭が良いからです。


治るノートでは第4章を丸々、
考え方を変えるための話にしているので、
ワークをどんどん、実践して欲しいと思います!


そして、
次が1番重要です!




【3.環境】

ここでいう環境というのは
色々と含まれるのですが、

一言でお伝えすると、

「無理をしなくても良い環境で過ごす」

ということになります。



たとえば、
体調が悪い時に「体調が悪い」と言えて、
周りからも「ゆっくり休んでね」と言われる、とか。


失敗しても、
誰にも責められないで、
むしろ励ましてもらえる、とか。



まぁ、全てをそういう
環境にするのはとても難しいと思いますが、
なるべく身の回りをそういった環境に近づけていきたいです。


中には、

「多少の圧力があるから、人は成長できるのでは?」

という考えをもつ人もいると思います。


そして、それはその通りです!!


…しかし、
それはあくまで体調が良い時の話です。


体調が良くなっていけば、
自然とそういった環境でも成長できますが、

そうでないときは
「無理をしなくても良い環境」
が何よりも大切なんですね。



そして、ここからが大切です。



じゃあ、どうすれば、
そういった環境を作れるのか?



それは、

「しっかりと周りに伝えること」

という事です。


今大人気のお笑い芸人のぺこぱも、

「できないときは、できないと言おう」

って言ってましたが、
これって本当に大切ですね!



とはいえこれもまた、

「それができたら、苦労しないんだけどな〜」

と思うかもしれません。



でも、
これも練習していけば、
できるようになってきます。


治るノートでも、

自己主張の話とか、
会食恐怖症のカミングアウトの
仕方などをお伝えしていきますが、


何事も、
自分一人で解決しようとするほどに、
問題はどんどん深刻になっていきます。


悩みの数が多いほど、
人と深く繋がるのですが、

それを独り占めすると、
その深さが自分に向いてしまって、
抱えきれなくなるんですね。



なので、頼るのです。



親子問題の講座を
一緒にしているカウンセラーの横山真香さんが、

前に、

「自立するということは、人にお願いして頼れるようになること」

って言っていて
これがすごい印象に残っているのですが、
それくらいの気持ちでいてください。



それぞれお伝えしましたが、


【3.環境】

【2.考え方】

【1.行動】


という順番から、
考えていくとスムーズにいきますよ!




追伸1.

もう一つ、大切なこと。


人の無意識は基本的に、

「変わりたくない」

と思っています。



自分の頭(顕在意識)では、

「変わりたい」

と感じていたとしても、
無意識では変わりたくないのです。


(変化に対して無意識は、命の危険を感じて抵抗するのです!)



でも、それを予め意識していれば、
無意識の抵抗を防ぐことができます。



たとえばですが、

「こういう風にすると良いですよ〜」

というアドバイスに対して、

「それができたら楽だけど、自分にはできないよな〜」

と感じたら、

「…あ、無意識が変化をすることに対して抵抗しようとしている!これってつまり、本当に変われる行動だからだ」

って考えるようにします。


そうすると少し、
行動しやすくなりますので、オススメです!




追伸2.

来週の木曜日21時に、

「ライブ・カウンセリング」

という新しい企画をやります!



オンライン配信を使って、
皆さんのお悩みなどに直接回答します!



参加は希望者のみにしますので、
「参加したい!」という方は
以下の専用LINEでお知らせを流しますので
参加予約をしておいてください!



https://lin.ee/bU34l0Q


スマホ1台で、無料で参加できます。



それでは、
最後までお読み頂きありがとうございました。



追伸
2020年の情報発信はメルマガが殆どとなっています。高頻度で配信していますので、会食恐怖克服についての情報はこちらのメルマガを読んでみてくださいね。

このメルマガを読むと、「なぜ、会食恐怖症が治らないのか?」「どうすれば克服できるのか?」
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ABOUTこの記事をかいた人

山口健太(やまけん)

一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。日本で初めて会食恐怖症の本を電子出版し、Amazonジャンル別ランキング1位獲得。年間延べ1000以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。