「会食恐怖症の発症には、
どんなきっかけがあるのか?」
そこは多種多様なのですが、
今回は今まで見てきた8つのきっかけのパターンや、
解決に必要な根本的な原因の考え方などまとめてみました。
今回の記事を読み、
色んな原因やきっかけを知ることで、
「自分だけではないんだな」という
明るい未来へ向かう材料を手に入れられたり、
改善や克服のヒントになるかもしれません。
「自分はどうだろう?」という気持ちで、
以下より読んでみることをオススメします。
目次
1.会食恐怖発症の原因となる「原体験」は?
会食恐怖症になったきっかけを、「あの時がきっかけだった!」
というようにハッキリ覚えている人。
あるいはおぼろげに、
「あれがきっかけかもしれないな・・・」
とハッキリは覚えてない人。
さらには、
「何がきっかけか全然分からない」
と全く覚えていない人もいます。
そして経験上、
全局性の社交不安障害(SAD)の方は、
あまりきっかけを覚えていないことが多く、
限局性の方は覚えている事が多い印象です。
ちなみに、
「会食恐怖症が治った話を、時系列順で書いていく。」
に書いた通り、私の場合は、
「親」がまず小さなきっかけで、
「高校の部活の合宿」が大きなきっかけでした。
全局性と限局性の違いは以下を参照。
「社交不安障害には2つある?|全局性と限局性を解説」
そして、「社交不安障害には2つある?|全局性と限局性を解説」
限局性の社交不安障害で
会食恐怖症になった方であれば、
このような
ネガティブな経験(原体験)がハッキリとあって、
会食恐怖症のきっかけになる事が多いです。
2.会食恐怖症になる8のパターン
そしてここからは、それらの多い事例を8つあげていきます。
解決のヒントになるかもしれないので、
「自分はどうだろう?」という気持ちで、
読んでみるとよいかもしれません。
きっかけ1.残しちゃいけない
まずは、「食事を残しちゃいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
これは子供時代の経験の場合が多く、
たとえば、
- 給食の時に残してしまって先生に怒られた」
- お昼休みまで残って食べてたら友達にバカにされた
- 親に家で残しちゃいけないと厳しく言われた
などが挙げられます。
そうすると、
「食事は残さず食べなきゃいけない」
という想念が強くなり、
食事を楽しめなくなっていったり、
「誰かとご飯を食べるのは嫌だ」という気持ちが強くなり、
会食に対してネガティブなイメージが強くなります。
きっかけ2.いっぱい食べなきゃいけない
次は、「残しちゃいけない」と似ているようで違う、
「いっぱい食べなきゃいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
この原因は、
「会食恐怖症が治った話を、時系列順で書いていく。」
で書いた通り私も当てはまりますが、
たとえば運動部とかで、
「飯をたくさん食わない奴は失格!」
みたいな烙印を押されることにより、
会食に対してネガティブなイメージが強まります。
きっかけ3.早く食べなきゃいけない
次は、「早く食べなきゃいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
たとえば、
誰かと食事をしていた時に、
「食べるの遅くない?早くしてよ!」
と強く言われた経験があるなど。
いっぱい食べられないと
食べるスピードも遅くなりがちなので、
「きっかけ1」と「きっかけ2」にも関わってきますね。
きっかけ4.音を立ててはいけない
次は、「音を立ててはいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
この音というのは、
「咀嚼音(食べ物をもぐもぐしてる時の音)」とか
「嚥下音(食べ物をごくんと飲み込む時の音)」とかが当たります。
たとえば、
誰かと食事をしていた時に、
「クチャクチャ食べないでよ、気持ち悪い」
と言われて
ショックを受けた経験があるなど。
そんな経験をすれば、
「一人で食べてた方が良い・・・」と、
思う気持ちは分かりますよね。
きっかけ5.食べる作法を間違ってはいけない
次は、「食べる作法を間違ってはいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
たとえば直近の話として、
私は昨日、
普段お世話になっている
先生に連れて行ってもらい、
美味しいフレンチを食べました。
で、この写真見てもらえば分かると思いますが、
フランス料理は食器とかワイングラスが沢山あります。
そうすると、
慣れていない場合は、
「ん?どれを使えば良いんだ」
とか考えちゃったりしがちですよね。
そして仮に間違った時に、
「○○さん、それこうやって使うんだよ(笑)」
みたいな経験をすると、
恥ずかしく感じる人も多いはずです。
もっと身近なところでいくと、
「箸の持ち方をうるさく指摘された」とかもこの、
「食べる作法を間違ってはいけない」に当てはまります。
きっかけ6.美味しく楽しく食べなきゃいけない
次は、「美味しく食べなきゃいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
たとえば、
さきほどの私のように、
普段お世話になってる人の
お気に入りのお店に連れていってもらったら、
「どう、美味しいでしょココのお店?」
と聞かれたりしがちです。
その時に、
自分がうまくそれを表現できなかったり、
仮に少食の人で残してしまったりすると、
「なんだ、
全然美味しそうに食わないな・・・
せっかく連れてきてやったのによぉ」
と、言われる事があるかもしれません。
まぁ、あくまで一例ですが、
「美味しく食べなきゃいけない」
というのはそういうイメージですね。
きっかけ7.体が震えてはいけない
そして7つ目は、「体が震えてはいけないこと」に対する、
ネガティブな経験が原因のパターンです。
たとえば、
偉い人と食事をするのは、
誰でも緊張すると思います。
あるいは好きな人相手だとしても、
緊張するのは別におかしいことでもありません。
だから、緊張でたとえば、
手が震えたりすることもあるでしょう。
そしてこれは、
「会食恐怖症とは?症状と実体験を元にどこよりも分かりやすく」
で解説したとおり、
「会食恐怖症の症状」というわけではありません。
誰にでも起こり得る、
“健全な不安の感じ方”です。
ですが、
それをたとえば、
「○○さん、震えちゃってどうしたの?笑」
みたいに指摘されると、
かなり恥ずかしく感じる方も多いはずです。
そしてこれが、
「体が震えてはいけないこと」に対する
ネガティブな経験が原因のパターンです。
きっかけ8.嘔吐してはいけない
あとはけっこう多いと感じるのが、「嘔吐恐怖」からくる、会食への恐怖です。
嘔吐恐怖については、
以下の記事をにまとめました。
※ただいま、編集中です。
3.根本的な原因は何なのか?
ここまで、「会食恐怖症の8つのきっかけパターン」を紹介しましたが、
何か思い当たる節があったでしょうか?
もちろん、きっかけは
1つだけというわけではなく、
複数絡み合っている事もありますし、
この8つ以外の人もいるかもしれません。
つまりは、きっかけというのは、
本当に人それぞれというわけです。
そして
ここからが大事なのですが、
会食恐怖症を克服する為には、
「根本的な原因ときっかけを混合しない」
のが、
かなり大切という事です。
どういうことかというと、
たとえば、生まれつき少食の人でも、
会食恐怖症を発症しなかった人もいます。
そして、
それはたまたま周りの環境に恵まれて、
少食である事を指摘されなかったからでしょうか?
いや、
そうとも言い切れないはずです。
つまり、
起きている事は一緒でも、
その認識の仕方や物事の捉え方は、
人それぞれで違うという事になります。
そして、
それがネガティブに偏っている事が、
根本の原因とも考えられるわけです。
たしかに、
それが偏っている原因も、
他人がきっかけの事もあるでしょう。
実際、私であれば、
親がきっかけで偏ったいったと思います。
ですが、
「会食恐怖症の治療を目指す上で大切な3つの事」
でも書いたとおり、それ原因だとしても、
あなた次第で現実は変えていけるのです。
なので、大丈夫。
少しずつでも、
改善を目指していきましょう。
4.ストレスが多い時期に発症&重症化
また、私が沢山の人と会ってきて分かったのは、「ストレスが多い時期に発症や重症化しやすい」
という事です。
たとえばこの間、
会って話を聞いた30代の女性は、
”留学で渡米していた時期”だったり、
とある男性は、
”就活などで将来に悩んでいた時期”だったりです。
あなたの場合はどうでしょうか?
また、
「克服した!」と思っていたのに、
再発してしまったという場合も、
背後には大きなストレスがあるケースが殆どです。
ですから、普段からストレスを溜めないことは、
とても大切になっていく事は間違いないでしょう。
5.最後に
いかがでしたか?様々なきっかけや原因はありますが、
過去を知ったら次は明るい未来へ向かって、
今現在できることに集中していきましょう。
次ではいよいよ、
具体的な克服方法についてです。
☟こちらより☟
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