食べ物を残す時の罪悪感は不要?正しさは状況次第で変わる!

食事を残す罪悪感
この記事を書いている人
山口健太(やまけん)
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。

自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。年間延べ1000人以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。活動はこれまで、日本経済新聞、Yahoo!ニュースなど、多数のメディアでも紹介される。

著書に『会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと(内外出版社)』などがある。

「食事を残す時に、罪悪感があって無理してしまう・・・」

そういう人は、当然多いはず。


ですが、
私がたくさんの人と会って
実際に話を聞いてきた経験から、

「その価値観によって苦しめられている人が多い」

という事も感じています。


実際に先日も、
公式LINEでそのような苦しみの声を聞いたばかりです。



なので今回は、
「食べ物を残す時の罪悪感は不要?」
というテーマで記事を書いていきたいと思います。


食べ物を残す時の罪悪感の原因

まず、
「なぜ人は食べ物を残す時に罪悪感が起きるのか?」
というと、

それは小さい頃に、
「食べ物は残さず食べましょう!」
という教育を受けてきたからでしょう。


そして、
この教え自体は良いものだと思います。


なぜなら、
モノは大切にすべきだと思うし、

食べ物は生産者の方や、
料理を作ってくれた方、
それを目の前まで運んでくれ方・・・etc


いろいろな人のお陰で、
自分が食する事が出来るからです。



しかし、

その価値観を一方的に押し付けるのは違うと思いますし、
その価値観によって苦しめらている人が多いのも事実なのです。

「全部食べなさい!」は逆効果

たとえば普通は誰でも、
「食べ物はなるべく残したくない!」
と思っているはずです。


しかし、
たとえば少食の人などは、

「本当は全部食べたいのに、食べられない」

わけです。


それに対して、
「全部食べなさい!」と言われても、
逆効果である事は間違いありません。

なぜなら、食欲というのは、
空腹でかつ、リラックスしている時に起きるものだから。



なので、

「全部食べなさい!」

というような
”縛り”がある緊張状態では、
食べ物は逆に喉を通らなくなってしまいます。


さらに・・・

「食べ物を残すトレーニング」とは?

私は、
会食恐怖症に悩む方の、
克服の支援をしています。

(cf.会食恐怖症とは?症状と実体験を元にどこよりも分かりやすく


その中で、
「食べ物を堂々と残す練習をしよう」
という事をよく言ったりします。



「これがなぜか?」というと、

過去の私も含め、
会食恐怖症に悩む方は、

  1. 「食事は全部食べられないとダメだ」という価値観に縛られている
  2. それができない自分はダメだと自己重要感が下がる
  3. 体が緊張状態になってしまい、症状が酷くなる。
  4. 結果的に、さらに喉が通らなくなってしまう。

というような、
負のループに陥ってしまっている事が多いからです。


だから、

「食事を敢えて残す」

という練習をすることで、

「食事って別に残しても良いし、それで何か悪い事が起きるわけじゃないんだ」

という体感を得てもらうことで、
自分の考え方・価値観を少しずつ
良い方向(自分が楽しく生きられる方向)に変えていくのです。

正しさは、状況次第で変わる

こんな事を言うともしかしたら、

「いや、食事を残すなんて許せない!人としての最低限のマナーが・・・」

などと、
言う人もいるかもしれません。


ですが、
私が思うに大切なのは、

「正しく生きる事よりも、楽しく生きる事」

ですし、

「”正しさ”というのは、状況次第で変わる」

という事です。



具体例を挙げると、
私は高校まで野球をやっていましたが、

野球部はもちろん、
運動部で大切なのはしっかりと練習をする事ですよね?



しかし、練習をしている時に、
仮に怪我をしてしまったとします。

その時に大切なのは、
しっかりと休むことになるはずです。


つまり、
健康な状態では、練習する事が正しいが、
怪我をした状態では、休む事が正しい。



これが、
「”正しさ”というのは、状況次第で変わる」
という例です。



なので、
心の問題は本人にしか
分かりづらいのですが、

人生を楽しく生きるために、

「食事を残す練習をする」

というのが必要な人にとっては、

「食事を残す事は正しい事」

となるのです。

正しさに縛られると、自分を苦しめる

そしてこれは、
人生全てに言える事ですが、
正しさに縛られすぎると、
自分を苦しめる原因となります。




たとえば私も親に、

「将来の選択肢が広がるから、
 とりあえず大学は出た方が良い」


と言われて育てられました。


そして実際の話として、

中卒の人よりも、大卒の人の方が、
将来への選択肢が広がるのは、
ほぼほぼ間違いないと思います。



しかし、
中には就職期間中に思い通りに行かず、
自ら命を落としてしまう人もいますよね。


これはもしかしたら、
「私は良い企業にしっかり入社しなければならない」
というような正しさに、縛られすぎたからかもしれません




要は、

仮に選択肢が広がったとしても、
正しさを重視しすぎる事で、
見えてる視野が狭くなってしまったら意味がない
という事です。




もちろん、
人生は楽しい事ばかりではないですが、
みんな自分の人生を楽しみたいと思っているはず。


そんな中、
どこか生き苦しさを感じた時は、
「正しさ」に縛られすぎているのかもしれません。

最後に

いかがでしたか?


今回の記事で
伝えたい事をズバリ言えば、

「正しさは状況によって変わる!」

という事になります。



食材を大切にする事はもちろん大事ですし、
「残さず食べる」という意識はとても大事です。

しかし、
自分が満たされていないければ、
他人を満たす余裕は出てきません。




誰かの正しさに苦しめられて、
自分を大切に出来ていないのならば、
”違う正しさ”を選択してみてはいかがでしょう?



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2017.02.17


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ABOUTこの記事をかいた人

山口健太(やまけん)

一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。日本で初めて会食恐怖症の本を電子出版し、Amazonジャンル別ランキング1位獲得。年間延べ1000以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。