今回の記事では、
心をスーッと楽にしていくための、
「不安との正しい向き合い方」を解説していきます。
目次
1.間違った、不安の対処法?
巷の情報では、「不安の対処法」として、
- ツボを押してみましょう!
- 深呼吸をしてみましょう!
- 睡眠を大切にしましょう!
などの、
”付け焼き刃的な方法”がよく挙げられますよね?
もちろん、
これらを否定するわけではありませんが、
それらは根本的な解決にはなりませんし、
あなたが求めているのは、
「深呼吸をすればいいよ!」などの話ではなく、
「そもそも不安で押し潰れない心を持ちたい!」
ということのはずです。
じゃあ、
その為にはどうすればいいのか?
ここからが本題です。
2.不安は誰にでもある自然な感情
不安という風に聞くと、ほとんどの人は、
「ネガティブなイメージ」を、
持つんじゃないかと思います。
しかしながら、
「不安」というのは決して
ネガティブなだけの感情ではありません。
そして、
不安との正しい向き合い方を知れば、
さまざまな不安は和らいでいきますが、
まず知っておいて欲しいのは、
「不安」というのは特別な感情ではなく、
”誰にでもある当たり前の感情”ということです。
・・・ですが、
「不安」と向き合うのが下手な場合、
それが必要以上に大きくなってしまうので、
さまざまな恐怖症等へと代わり、
身体症状として現れていくのです。
(身体症状=動機、吐き気、口の渇き、胃の不快感…etc)
とは言ったものの、
「不安との向き合い方」なんて言うのは、
親や学校では習わないことですので、
下手でも仕方がありません。
なので、不安については
自分で向き合うきっかけがなければ、
普通は向き合うのが下手なまんまとなります。
じゃあ、
「不安とうまく向き合うためにはどうすれば良いのか?」
というと、
ポイントとしては、
- 不安は欲求の裏返し
- 不安は受け入れるべきもの
2-1.不安は欲求の裏返し
まず、「不安がなぜ生まれるのか?」
というと、
「正しい人間としての欲求」
があるかこそ生まれるのです。
これはたとえば、
「仕事で成功したい」というのは、
誰しもが持つ健全な欲求なわけですが、
そういう欲求があるからこそ、
その裏返しとして、
「仕事で失敗したらどうしよう・・・」
というような、不安が生まれるのです。
そしてこれは、人間誰しもが
自然に湧き上がってくるものですので、
「どうにかして、不安を押さえつけよう!」
としても、
ほとんど効果はありません。
というよりもむしろ、
たとえば寝る前に、
「今日、眠れなかったらどうしよう!」
と思えば思うほど、
眠りにつけなくなった経験はありませんか?
これと同じで、不安というのは、
抑えつければ抑えつけようとするほど、
強くなってしまうのです。
2-2.不安は受け入れるべきもの
そしてだから大切なのが、「受け入れる」という姿勢を持つ事なのです。
つまり、不安と離別しようとするのではなく、
「不安とうまく付き合っていくこと」を選択するわけです。
そして大切なポイントとして、
感情には、
「永遠に続かない」という法則があります。
どういうことかというと、
たとえばですが、
あなたが子供の頃に、
親から誕生日プレゼントをもらった時の喜びに、
今、100パーセント浸かれるでしょうか?
もちろん、
「あの時は、○○をプレゼントしてもらったな!」
などと、思い出せる人は居るでしょうが、
その喜びを今でもハッキリ覚えていて、
なおかつ、
その感情を味わえる人は居ないはずです。
そして、
これはマイナス感情も一緒なのです。
つまり、
「不安」などの感情も一緒。
しかしながら、
「不安を消そう、不安を消そう」
と考えれば考えるほど、
”不安をより意識する”ことになるので、
不安は強まってしまいます。
また、
もう一つの感情の法則として、
「慣れる」というものがあります。
たとえばですが、
好きな人と初めて
デートをした時の感動や喜びを、
付き合って3年経っている時点でも、
そっくりそのまま維持するのは難しいですよね?
不安などのマイナス感情もこれと一緒で、
放っておくことによって
本来慣れていくものなのですが、
それを避けようとするからこそ、
さらに不安が強まってしまいます。
だからこそ大切なのが、
「不安というのは、誰にでも起こる当たり前のことなんだ!」
という風に受け入れることなのです。
でも、
私も学生の頃などは
特にそうだったのですが、
今まで、
「不安はいけないこと」とか、
「不安を遠ざけなければ」という風に
考えていた人にとっては、
その考え方がクセになっています。
なので、
自動的な思考のめぐりで、
「不安を遠ざけなければ」という風に
考えてしまう人も多いでしょう。
ですが、
そうなりそうになった時に、
「別に、不安でもいいんだ!」
という事を思い出してみてください。
不安は意識すればするほど、
あなたに強くまとわりついていきます。
いわば、
「カサブタ」みたいな感じで、
気になっていじればいるほど、
治りがおそくなるわけですね。
なので、
- 不安は欲求の裏返しであり、自然なこと
- 不安を遠ざけようとするのではなく、受け入れてみる
今までよりも、
不安で苦しむ事が少なくなるはずです。
3.怖い、苦しい時は、「完全主義」かも?
また私は、小中高と野球をやっていました。
そして、
「会食恐怖症が治った話を、時系列順で書いていく。」
にも書いた通り、
高校の時に部活がきっかけで
会食恐怖症になったのですが、
一番キツイ思いをしたのは、
中学校の時でした。
ちなみに、
「なぜ、キツかったか?」というと、
単純に指導者が厳しかったからです。
時代としては、
「平成」だったのですが、
何か間違った事が起きると、
普通に”ビンタ”が飛んできます。
(今だったら大問題かもしれませんが・・・。笑)
そして、
そんな怖い指導者の方に、
よく言われていたのが、
“「できるのか?」と聞かれて、「できません」はあり得ない。”
という事だったんですね。
(運動部あるある、でしょうかね?)
つまりこれは、
「できなくても、まずはできると言って、
チャレンジする気持ちを見せてみろ!」
という事なわけですが、
私はこの影響をものすごく受けて、
野球をやめた後になってもしばらく、
この言葉が頭の隅に置かれていたのです。
つまり、
「できません」
という事に対して、
物凄く恐怖があったりとか、
「できないと言ってしまう事は、
何か恥ずかしい事なんじゃないか」
とか、
ちょっと大げさに書くと
「何でも出来るようにならなきゃ、
人としての価値がないんだ」
というような
気持ちになったりしていたわけです。
だから次第に、
「自分は、何でも出来なきゃならないんだ!」
みたいな、完璧主義ならぬ、
“完全主義者”になっていき、
「高いプライドが邪魔をして、自分の心が苦しんでしまう」
というような経験をたくさんしてきたのです。
だけど・・・
4.「〜であるべき」は手放しても良い!
やはり、そういう気持ちに駆られるのはとても辛いし、
心が病んでいく一つの原因にもなります。
私としては、
会食恐怖症などに悩まされたのも、
自分がこの完全主義的な価値観。
もっと簡単に言えば、
「人は〜であるべき」
みたいな価値観を持っていたのも、
1つの原因だと考えているんですね。
もしかしたら、
「私もそれによって苦しめられているかも・・・」
そういう風に思い当たる人もいるかもしれませんね。
そしてこれは、
会食恐怖症の場合であれば、
たとえば、
「ご飯は残さず全て食べるべき」とか、
「食べるペースをみんなで合わせるべき」とかが、
具体的な例として挙げられます。
そして人はこの、
「〜であるべき」と「かくある状態(今の自分)」の差が、
大きければ大きいほど、悩みが深くなるのです。
じゃあ、そうなった時に、
どうやって悩みを解決すれば良いかというと、
2つの方法があります。
それは、
- 「かくある状態」を「〜であるべき」に近づけるという方法
- 「〜であるべき」という価値観を放棄する方法
しかしながら、
過去の私を含め、
会食恐怖症ほか恐怖症などで悩む人は、
「〜であるべき」に近づける方法
しか使わないのです。
でも実際は、
「〜であるべき」という価値観を放棄する方法
を使った方が良い時もあります。
なのでまずは、
「視野が狭くなっていないか?」
という風に考えたり、
「〜すべき、という価値観に囚われていないかどうか?」
をぜひぜひ思い出して、
チェックしてみてください。
5.出来ないからこそ、価値がある!
また、「自分に出来ない事を知る(認める)」
というのも、
やはりとても大切な考え方です。
たとえば私は、
大食いや早食いはできないので、
そういう人たちが集まる場は正直苦手です。
ですが、
「別にそれが出来なくてもいいや」と、
良い意味で諦めているので、
その事については悩むこともないのです。
しかし、
時折ここで人は
「自分も沢山食べられた方が良いのかも・・・」
などと思ってしまいます。
でも、苦手な人の場合は、
苦手なんだから仕方がないし、
無理をする必要はないのです。
だって、
ドラえもんの中でも、
「出木杉くんが一番好きです!」
なんて人、
殆どいないじゃないですか。笑
だから、
完璧だから人に好かれるわけじゃないし、
完璧でなくても良いのです。
そして何にでもそうですが、
このように、
「他人と比較しないこと」だったり、
「自分が今できることをやる」というのはとても大切です。
そして、
苦手なことは苦手と言い、
嫌なことに対しては嫌と言う。
それが出来る人は、
単なるワガママなのではなく、
「自分を大切にしているたくましい人」
なのです。
- 「〜するべき」に囚われない
- 「出来ない」を言える人は、たくましい人
こちらも、大切にしてみてください。
最後に
いかがでしたか?ポイントをまとめると、
- 不安とは、自然な感情である
- 不安ははねのけずに、受け入れる
- 「〜するべき」に囚われないことは重要
- 「出来ない」を言える人は、たくましい人
という感じになるでしょう。
少しずつでも、
意識してみてくださいね。
続いてこちらの記事もオススメです。