【連載10(最終回)】新しい挑戦をはじめます!

この記事を書いている人
山口健太(やまけん)
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。

自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。年間延べ1000人以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。活動はこれまで、日本経済新聞、Yahoo!ニュースなど、多数のメディアでも紹介される。

著書に『会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと(内外出版社)』などがある。

こんばんは、山口健太です。



新刊、

『会食恐怖症が治るノート』

の連載企画も
今日で最終回の10回目です。


今日は、
大切なメッセージをお届けします。


「新しい挑戦を始めること」

も皆さんにご報告いたしますので、
ぜひ読んでいただければ幸いです。



さて、最近も、
いろんな声を頂いています。


LINEでも一部紹介しましたが、
以下のようなメールも届いています。

読むだけでも勉強になると思いますので
紹介します。


〜〜〜〜以下より〜〜〜〜

こんばんは!
久しぶりにメルマガにメッセージします。
メッセージしたいと思った理由は、嘔吐恐怖の状態が良くなった報告をしたかったからです。

私は2016年に会食恐怖症を発症し、2018年頃気付いたら外食に不安がなくなっていたという感じで克服しました。
しかし、その頃は抗不安薬を内服していたためだったようで、2019年12月に抗不安薬をやめたとたん、「道で吐いたらどうしよう」という不安が急にぶり返してきました。

状態が良かったり悪かったりを繰り返して良くなっていくことは頭ではわかっていても、家から1歩外に出るだけで喉が詰まって吐き気がして、ほぼ引きこもりに戻ってしまった自分が情けなくなりました。

しかし、山口さんの会食恐怖症が治るノートのワークをしたり、スモールステップで外に出る練習をしていくことで、3ヶ月で克服しました!

スモールステップでは、外に出るために上着を着るだけでOK、玄関で靴をはくだけでOKという、外に出ないところから練習をして、玄関の外で日向ぼっこをしたり、1分だけ歩いたり、そこから時間と距離を伸ばすようにしました。
こんなことで練習になるのかなと思いながら、不安度が40くらいのものに焦らずチャレンジするようにしました。

私は「吐いたらどうしよう」という不安から、外に出る前は食事をせずに空腹で外出する「吐かないための対策」や、袋を持って安全確保行動を取っていました。

そこで、10分外に出れたら10分袋を持ち歩かない練習をしたり、あえて食後に外に出てみて「吐かないための練習」ではなく、食べて動いても吐かない体験をする練習をしていくことで、3ヶ月で克服できたのだと思います。

今はコロナの影響で外食はしていませんが、先日車で花見に行った時に、車の中でお弁当を食べてその後お散歩してドライブまでできました。

家から1歩出ようとするだけで吐きそうになっていた私が、ドライブで食事ができるまでになったのは本当に嬉しいです!

外食=吐いたらどうしようみたいな感じで、外出=吐いたらどうしようになっていました。
でも今では外出=楽しいに変わりました。

コロナが落ち着いて会食する時も、きっと会食=楽しみに変わっていると思います。
今から外食が楽しみです!

〜〜〜〜以上〜〜〜〜


「吐いたらどうしようタイプの会食恐怖症(嘔吐恐怖症)」

が、

『会食恐怖症が治るノート』

によって良くなったとのことで
大変うれしく思います!



そして今ではこうやって、
本などの媒体を使って濃い情報をお伝えできていますが、


数年前まで会食恐怖症というのは、

「とりあえず慣れましょう」とか

「心療内科にいき薬をもらいましょう」とか

どこを探しても、
それくらいの情報しかなかったんですね。



でもそれって、
私達からすると、

「慣れるために、会食にすんなり行けたら、苦労しないよ!」

って感じなわけで、
克服に対して臨場感が湧かないものばかりでした。



頑張って行っても、
症状が出てしまい自信を無くして泣く泣く、

「諦める」

という選択をする人も多かったのです。



もちろん、
「諦める選択」をした人が
悪いわけではありません。


言いたいのは、

「諦めざるという選択をとらざるを得ない」

くらい、あまりにも克服に向けた
情報やサポートが少なかったという事です。



私はそういった声を聞いて
本当に胸が痛くなる思いでしたし、

「少しでも悩んでいる人の力になりたい!」

と思い、
この活動に命を使ってきました。



前の仕事も全て辞めましたし、
周りからは

「そんな儲からないことをやっても…」

と言われたり、
反対の声がほとんどでしたが、


反対の声を貰えば貰うほど、
「じゃあ、尚更やってやろうじゃないか!」
と、気持ちは高まるばかりでした。


もちろん、

まだまだ力不足ではありますが、
その結果としてたくさんの方が
克服されて新しい人生を歩んでいます!



そして最近は、
認定カウンセラーさんの数も増えたり、
会食恐怖症が漫画でわかる本が出たり、

YouTubeで会食恐怖症の当事者の人が、
自分の辛さを語る動画をアップしていたりなど
たくさんのサポーターや発信者が出てきました。


そして、これからもさらに、
この輪は間違いなく広がっていくでしょう。




なので…。


私としても

「ようやく次のフェーズにいけるな」

と感じ始めていて、
近々新しい挑戦をいくつか始めていきます。



ちなみに去年は、
(最近情報を受け取りはじめた方は初耳かもしれませんが、)

全国的なオフ会はもちろん、
アカデミーを開設して支援者コミュニティを作ったり、
「食べなくてもいいカフェ」の準備を進めて…。



今年は、
現在はコロナの影響を受けて自粛中ですが、
「食べなくてもいいカフェ」を都内にオープンし、
当事者の方が気軽に集まれる場所を作り、

『治るノート』も含めて本も2冊出版しました。



ですが、

正直なところ、
挑戦すべきことが未だたくさんあると思っています。



そして…。


そのうちの1つが、

「嘔吐恐怖症」(治るノートでは「吐いたらどうしようタイプの会食恐怖症」として紹介しています。)

の認知をもっと広めたり、
克服の情報を更に濃くまとめていくことだと思っています。




それが、なぜか?



というのも、
先日とある看護師さんと話していて、

「嘔吐恐怖症の人とかでも〜…」

という話をしたら、

「たしかに、口に何か入れるとおえっとなる人っていますよね〜…」

という感じで言われて、

(いやそれは嘔吐反射であって、嘔吐恐怖症じゃないし!)

と心の中で突っ込んだり…。




他にも、
嘔吐恐怖症の人の相談に乗っていた時に、

「最近、服薬しているけど、飲むと副作用で気持ち悪くなるんです…。」

ということで詳しく聞いたら、
SSRI(抗うつ剤の1つ)を飲んでいたのです。



SSRIは服用して2週間位は
副作用として吐き気が酷くなることが多いので、
「吐いたらどうしようタイプ」の場合には、
慎重に服薬した方が良かったりするのですが…


医師からは、
そういった事前の説明を受けていなかったんですね。

(あるいは、医師が嘔吐恐怖症を知らなかった可能性もあると思います。)



しかし、

嘔吐恐怖症について
「わかりやすい情報」
っていうのが今の世の中に無いので、
これはある意味仕方がない事だと思います。



一応、
金剛出版さんから出ている
『嘔吐恐怖症』というタイトルの
4,950円する本はあるのですが、

これは、
嘔吐恐怖症に関する論文をまとめたものであって、
一般の人(医療者以外の人)が分かりやすく
理解できるように説明されている本ではないです。


(とはいえ、本が出てるだけでも、まだ良いとは思います!)



一方で、

冒頭に紹介したメールの方だったり、
講座に参加してくれた人などで
良くなっていく人はこれまでたくさんいました。


『治るノート』の第6章では、
事例を紹介していますが、
ここでも大半の方が嘔吐恐怖症持ちでした。



そういったこともあり、
「嘔吐恐怖症」についての情報も
もっと発信していきたいと思っています。


そこで今回、
「新しいコミュニティ」を作ることにしました。


具体的には、

嘔吐恐怖症の方が、
より克服しやすい環境を作っていきます。



これまでのカウンセリング経験上、

嘔吐恐怖症を克服しようと思った場合、
会食恐怖症よりも更に、

「生き方」

を変えることが求められる事が多いです。


そしてそれは、
一人では気づかない事が多く、
サポートがあった方が良いと思っています。



今回の企画は、
私が一方的に嘔吐恐怖症の
克服について伝えるというよりも、

そういった情報を伝えるのは当たり前として
それぞれの当事者経験や情報を用いて
みんなで作り上げていくものにします。



詳しくは、
次回以降のメールでお届けします!


みんなで、
新しい世界を作っていきましょう!



それでは、
最後までお読み頂き有難うございました。



山口健太



追伸
2020年の情報発信はメルマガが殆どとなっています。高頻度で配信していますので、会食恐怖克服についての情報はこちらのメルマガを読んでみてくださいね。

このメルマガを読むと、「なぜ、会食恐怖症が治らないのか?」「どうすれば克服できるのか?」
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(もちろん無料です。)

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ABOUTこの記事をかいた人

山口健太(やまけん)

一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。日本で初めて会食恐怖症の本を電子出版し、Amazonジャンル別ランキング1位獲得。年間延べ1000以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。