この記事を書いている人
山口健太(やまけん)
一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。

自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。年間延べ1000人以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。活動はこれまで、日本経済新聞、Yahoo!ニュースなど、多数のメディアでも紹介される。

著書に『会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと(内外出版社)』などがある。

「会食恐怖症は女の子に多い!」


そういう風によく言われがちですが、
実は男の人でも会食恐怖症になりますし、
実際の所は私もそうでした。


そこで今回は、

「男の会食恐怖症の辛さ」
「仕事における影響」


などに、
スポットライトを当てて、
記事を書いていこうと思います。


1.男にも多い?男女比は?

冒頭でも書いた通り、
「会食恐怖症は女性に多い」とよく言われがちです。


しかし、

私の経験上、
「男性でも案外、悩んでいる人は多い」
と感じています。



実際、

私はここ数日で、
たまたま二人の会食恐怖症の方と
巡り合わせがあったのですが、

その方はどちらも男性でした。



一人は、

高校時代に会食恐怖症になり、
それがきっかけでその後はパニック障害を併発し、
現在はどちらも克服されている方。




もう一人は、

今現在も軽度の
会食恐怖症(や社交不安障害)で、
社会機会を自ら回避しがちな方でした。




そしてポイントなのは、

「ぱっと見では、
 会食恐怖症だとわからない」


という事です。



ですが、
私はこういう活動をしているので、

『会食恐怖症というものがあって・・・』

という話をするわけですが、
そうすると意外と多くの人に、


「もしかして、自分もそうかもしれまん・・・」や、

「実はそれ、昔の私です。」などと言われます。



おそらく、

これを読んでいるあなたが
想像しているよりも、
その数は多いはずです。



そして、それは、
男性もとても多いのです。



「悩んでいる人は案外いて、
 それぞれ改善する為に頑張っている」



それをまずは、
知っておいて欲しいと思いますし、
それを知る事で、


「自分も克服しよう、頑張ろう!」


そのような気持ちも
芽生えるのではないでしょうか?

2.発症年齢や初受診年齢

ちょっと余談ですが、

色々なデータを見てみると、
発症年齢はだいたい、
10代後半〜20代に多いようです。



ただ、これは、
会食恐怖症のデータではなく、
社交不安障害(SAD)のデータですので、
多少は前後するかもしれません。



また、
病院の初受診年齢の平均は、
30代を超えるそうです。

(これも社交不安障害のデータ)


つまり、

「10年近く悩んでいて、やっと病院にかかることにした」

という人が多いということですね。


これはきっと、
会食恐怖症(を含む社交不安障害)
の認知の狭さによる、

「私はこういう性格だから」

という勘違い。


あるいは、
「精神科(や診療内科)」という場所への、
心理的なハードルが考えられます。




また、会食恐怖症だけなどであれば、
多少我慢したり回避したりすることで、
なんとか生きて行くことは出来ますので、

「わざわざ、病院にかからなくてもいいかな」

という気持ちにもなるでしょうし、
私自身も実際そうでした。


そして、
それでも会食恐怖症であれば、
克服することは絶対にできます。



ただ、特に重度の社交不安障害で、
仕事や私生活などに
大きな損失が生まれている方は、
病院へ行った方が良いと思いますので、

その点については、
会食恐怖症は心療内科?おすすめの病院の選び方とは
なども参考にしてみてください。

3.仕事への多大なる影響が懸念

話を少し戻しまして、

男性が会食恐怖症になると、
プライベートや恋愛に支障が出るのはもちろん、

社会人の方であれば、
仕事などの将来のキャリアに
大きく影響が及ぶことが考えられます。




もちろん、
女性もそれは当てはまるのですが、

女性が男性よりも少食だったり、
あまりお酒を飲みたがらないのは、
ごく自然な事ですし、
周りも無理には勧めないでしょう。



しかし、

男性の場合であれば、
「なんだ、もっと食え」とか、
「ほら、もっと飲め」などと言われがちです。




そして、
最近では女性の社会進出も著しいですが、
男性にとって仕事は、
ステータスの1つのようなものとも考えられます。


だから、会食恐怖症によって、
その点に大きな支障が出るのは、
できれば避けたい事なわけです。



たとえば、

上司との会食や接待などは、
さらに緊張や不安は大きくなるでしょうし、
会社の飲み会などもありますよね。




他にも、

交流会などもあるでしょうし、
それが直接今の仕事の
成果に関わらないとしても、

回り回って将来のキャリアには
大きく影響してくると私は捉えています。




また私は、
仕事をより楽しむ為には、

「どんな人と仕事をするのか?」

これが、
「一番大事」と言って過言ではないくらい、
大切だと思っています。



なので、

それを考えた時に、
会食機会の損失によって
コミュニケーション量が減るのは、
かなり手痛いですよね・・・。


ですから、
「もういいや・・・」と諦めずに、

会食恐怖症の克服を自力でするための5ステップ(音声付き)

などを参考にして、
少しずつ克服に励んでいきましょう。


必ず克服できますから、大丈夫です。

4.男の”べき理論”は暑苦しい?

そして、
世間的には、

「男はたくさん食べるもの」

というイメージがありますので、
それがまた会食恐怖症の男性を
苦しめている可能性も高いです。



少食の男性の場合、

「男なのに、全然食わないな。
 だからお前は、体の線が細いんだ」


「もっとたくさん食わないと、
 ばりばり仕事ができないぞ」


みたいな言葉を、
何度か言われた事も
あるのではないでしょうか?



ですが、

それが逆に、
食べる事へのコンプレックスをさらに
増幅させている可能性も考えられます。




別に体の線が細い事は、
悪い事ではないと思いますが、


  1. 少食でもともと線が細い

  2. 食べない事を指摘される

  3. さらに食べたくなくなる(←ここ重要)

  4. さらに体が細くなる


というサイクルも、
少なからずあると思います。



ただ、

「男なのに、全然食わないな。
 だからお前は、体の線が細いんだ。」


などと言ってくる人を
否定するわけではありませんし、

会食恐怖症の治療を目指す上で大切な3つの事

でも書いたとおり、
全てを他人のせいにしても仕方がないです。



だからこそ、

「自分は別に、このままでも大丈夫」

という感覚を、
まずは大切にしていきましょう。



もし、
「会食恐怖症の方が身近にいるからこの記事を読んでいる」
という人がいれば、

「たくさん食べろ!」

等と、
ただ言うのではなく、

「どうやったら、
 この時間を楽しんでもらえるか?」


を、
考えてあげてほしいと思います。

5.最後に

いかがでしたか?



会食恐怖症は理解されにくい
(というかほとんど理解されない)ので、
環境によってはかなりの苦しさを
感じてる人もいるはずです。




しかし、

それは絶対に克服できるものなので、
諦めずにがんばっていきましょう。




こちらの記事なども、
参考にしてみてくださいね。

会食恐怖症だった筆者が、デートを楽しめるようになるまでの話。

2017.01.16


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一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会 理事長、心理カウンセラー。自身が会食恐怖症に悩んだ経験から、その悩みを解決する為の支援活動をしている。日本で初めて会食恐怖症の本を電子出版し、Amazonジャンル別ランキング1位獲得。年間延べ1000以上の相談に乗るなど、これまで沢山の会食恐怖症に悩む人と実際に会い、リアルな生の声を聞いてきた。